|
|
|
|
|
日頃 “労務管理” “人事管理” などというように、「管理」という言葉を安易に使ってしまいがちです。ところで今の時代、何でも「管理」でいいのでしょうか?今回はその辺を考えてみたいと思います。
◎ 現場ニーズに合わせた施策
ここ最近は時代の変化も激しく、現場ニーズもコロコロ変わります。ので、いわゆる本社の「管理職」よりも現場の最前線で働いている人の方が知識も深く判断も正確であることの方が多いです。よって現場を知らない者が「ああせい、こうせい」と言うのは無知な者が知者に誤判断を強要することになりかねなく、これでは組織が円滑に機能しません。
◎ 「管理」ではなく「支援」をしましょう
高度経済成長の時代は作れば売れる物不足の時代、バブル期はとにかく何をしても儲かる時代でした。しかし、今は違います。会社のトップが指示したことを一糸乱れぬ共同作業で効率的にこなせば利益が確保できるような時代ではありません。社員個人個人のキャラクター(個性)がパイプとなり会社の「商品」や「サービス」が流通していくスタイルが求められているといえましょう。言い換えれば、会社の本当の売り物である「ヒトのキャラクター」を磨いて光り輝かせるのがその上の者の役割です。
ですから、「管理」ではなく、「支援」をしましょう。現場がスムーズに仕事をできるように"気配り・配慮・手助け・援助"をするのが「支援」です。そして、会社全体からのニーズを見た上で総合配慮し、それを各人が仕事しやすいようにフィードバックしていくのが「支援」です。
◎ 「支援」のポイントは、3つの“きく”
“聞いて、聴いて、訊く”ことです。これが「支援」の第一歩であり、大きなポイントです。
「聞く」というのは、相手の話を聞くこと。いわゆるヒアリングですが、余計な先入観を捨て頭の中を白紙にして相手の色に染まるつもりで広く聞きます。
「聴く」というのは、相手の本音・伝達したい事の裏側も含めてじっくり聞き取ることです。様々な角度から仮説を立てて、崩しては立てを繰り返しながら深く聴きます。
「訊く」というのは、質問しながら本質に迫っていくこと。その本質は相手も自分も自覚していない場合が多く、お互いに質問のやり取りを続けることによってそれが見えてくることがあります。
◎ 意識するだけでも違います
「健康管理」や「労働時間管理」など、会社の運営上、部分的にはどうしても「管理」しなければならない場面があるのも事実です。ただ、その場合でも、“支援志向”の場合と“支配志向”の場合とでは相手に与える影響や生じる効果などもおのずと変わってきます。
ですから、たとえ管理をする必要のある場面でも、そのマインドの根底には「支援」の志が必要なのです。意識するだけでも全然違います。子供が親の行動を実によく見ているのと同じで、社員の方々は経営者の気持ちや意思を非常に敏感に感じ取るものです。
|
|
|
|
|
|