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「資本主義のもとでは、企業は常に競争し、その激しい競争を勝ち抜いたものが繁栄する。」などと私たちは教え込まれてきたように思います。
さて、果たしてそうでしょうか? 現代の社会において知名度も高く大企業と呼ばれるような所はそれでよいかもしれません。ただ、世の中の90%以上の企業は「中小企業」なのです。そこに同じ理論を当てはめても会社の体力自体が持たないことが多いです。
多くの経営者の方々は「御社の“つよみ”は何ですか?」という問いかけに対して、わりあいすぐに具体的な答えを下さいます。(さらに、“よわみ”について聞いてみますと、けっこう即答されます・・。)
しかし、「御社の“らしさ”は何ですか?」と聞かれると、沈黙してしまうことが多いです。
冒頭の競争を勝ち抜く・・という手法は、まさに自社の“つよみ”を活かした経営といえましょう。対して、中小企業の多くがとるべき経営手法は"らしさ"、つまり自社の個性や特長を上手く活かすことではないでしょうか。言い換えますと、「ナンバーワンではなく“オンリーワン”を目指す」ということです。
その企業がその企業にしかできないサービスをする、その企業にしか作れないものを作る。そうすることによって、商品やサービスにとても大きな付加価値が生まれ、お客様や取引先はその企業の「ファン」になります。
さらに、その会社の従業員も日々誇りを持って充実した気持ちで働くことができます。自ずと利益率も上がります。
市場規模も大きい大企業と違い、過度の価格競争なども無駄に体力を消耗するだけで中小企業には似合うものではありません。
そのような無駄な価格競争なども「“らしさ”を活かして“オンリーワン”を目指す」ことによって回避することができるのではないかと思います。また、そのような環境の中では「勝ち」も「負け」もありません。「好き」か「嫌い」かというお客様の好みが基準となります。
よって、“らしさ”を少しでも多くの人に気に入ってもらい、いかにして自社のファンをどれだけ増やしていくことができるのかが大きなカギとなるのではないでしょうか。
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