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いわゆる「新年度」を迎えました。新たな人材が入ってきたという職場も多いことでしょう。以前にも同じようなテーマで述べましたが、改めて少し違った角度から考察してみたいと思います。
よくマスコミの報道等で「今年の新社会人は○○型」などと論じられているのを見かけますが、まずもって個人的にこれが納得いきません。これだけ価値観等が多様化している現代において、何でひとくくりにしてしまうのだろう? と思います。とりあえず世間的な風評は気にせず、フラットに向き合いたいものです。
あと、実際に新しい人材が定着せず、すぐに辞めてしまったりした場合によく聞かれるフレーズとして、「最近の人は我慢が足りない、何ごとも続かない人が多い」などというのがあります。
本当にそうでしょうか? そんな風に精神論的に切り捨ててしまうだけでいいのでしょうか?
人が辞めるのには必ず理由があります。もちろんその人自身に問題がある場合もありますが、その理由を全ての場合において「その人のせい」にしてしまうのは無理があります。(職業柄、色々な会社等を見ていますと、人がしょっちゅう辞める職場ほどその理由を「人のせい」にしている傾向が強いです。)
いわゆる日本人気質というのは、昔も今も実はそんなに変化していないと思っています。実際に色々な世代の色々な人達と接していてそう感じます。
昔と今とで変わったとすれば、世の中の情勢や価値観なのかなと思います。それこそかつては学校を卒業して就職したらずっとその会社で定年まで勤め続けるのが当たりまえのような価値観でした。そして、その「道」を外れてしまうと、人生のやり直しがなかなか上手くいかないような社会構造でした。
なので、少々のことは我慢することを強いられ、多少の理不尽も受け入れざるを得ず、歯を食いしばって頑張ったことでしょう。
が、現代はどうでしょう? たとえどこかの会社を退職したとしても、よほどのえり好みさえしなければすぐ次の受け皿が用意されていますし、雇用に限らずとも「稼ぐための手段」も実に多様化しています。
あと、社会全体も先行きが不透明で、定年まで同じ職場に居られる保証がそもそもないとも言えます。
なので、この職場は「自分に合わない」「このまま続けるのはしんどい」などと判断すれば、すぐに「次の可能性」に向けて舵を切り替えてしまう人が多いということなのでしょう。
もし人が実際に辞めてしまったらすぐにしてほしいことがあります。冷静かつ客観的にその理由をじっくりと考えてみるということです。
そもそも採用の時に自社やその配属部署に合う人をちゃんと採っているか、せっかく採用した方を暖かく迎え入れ大切に育てていくような風土が職場にあるのか、知らず知らずのうちに相手が嫌がるようなハラスメントまがいの言動をしていないか、社員さん側からの提案や意見は無意味に突っぱねずちゃんと受け入れているか、待遇面や福利厚生等は規定どおり守られているか、職場内のコミュニケーションは日頃から十分に取れているか、ネットの掲示板やSNS等で会社の悪評が立っていないか、等々まずその辺を検証してみましょう。そうすれば、自ずと同じような事態になる確率がぐっと減っていくと思います。
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