|
|
|
|
|
これは永遠のテーマかもしれないですが、これだけ世間で騒がれているのに色々な所でよく起こっている感のあるハラスメント、少しでも減らすための方策などについて考えてみたいと思います。
パワハラ、セクハラ、カスハラ、など色々なハラスメントがありますが、共通事項としてその言動により相手が嫌な思いをしたり傷ついたりするということで、ハラスメント全体のこととして捉えて頂ければと思います。
「どんな言動がハラスメントになりますか?」
これ、ハラスメント研修をしたり、管理職的な方と話している時によく聞かれるフレーズです。
が、この答えはめちゃくちゃ難しいです。というのは、よほどの暴言や暴力を除いて、どんなフレーズがハラスメントに当たるかが予め決まっているわけではないからです。
そう、言動そのものだけではなくて、その時の状況や上司と部下などの間のそもそもの信頼関係などによって、ハラスメントになったりならなかったりするわけです。
同じような言動でも、それを取り巻く状況によってどっちにも転ぶわけです。
重要なのは、「何を言ったかではなく、誰に言われたか」なのかなと私は思っています。
常日頃から信頼している上司に言われたら、厳しい言葉でも「自分が不注意だったな。次は気を付けよう。」というように良き指導をされたと前向きに捉えるでしょう。
が、信頼を置いていない嫌な上司に厳しい言葉を投げかけられたら、怒りの感情しか湧かず、「ハラスメントだ!」となるわけです。また、例え冗談で言ったつもりでも冗談じゃなくなるわけです。
この差は大きいですね。
なので、まずはどういう言動がハラスメントに当たるかを考える前に、「自分の普段の行動や仕事ぶりが部下に対していい見本となっているかどうか。尊敬され信頼を置ける上司としての振る舞いがなされているのかどうか。」を考えてみましょう。
次いでよく言われるのが、「何でもちょっと強く出るとハラスメントだと騒ぐ人もいるから、ろくに指導もできない」という愚痴にも似た相談事。
人の性格は様々なので何とも言えない所はありますが、これも前述のように信頼関係のない所にいきなり「指導だけ」しようとするから問題が起きるのだと思います。
ハラスメントに関する教育や研修を管理職層にだけ行う会社さん等も多いですが、そういう観点から部下や若い人なども含めたすべての従業員さん向けに教育・研修をした方がいいと思っている所です。
色々な立場の人が、それぞれの立場で指導とハラスメントの線引きを予めきちんと認識してもらうことが重要なのだと思います。
これは前回の内容とも共通しているのですが、皆それぞれが「自分たちが一番正しい」という所からスタートすると組織は上手くいきません。
職場全体、もっと大きく言えば社会全体が一体となって、お互いをリスペクトし思いやり、いざこざが起きないような土壌を創っていきたいものですね。
|
|
|
|
|
|