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日常会話の中で本当によく聞かれる「最近の若い人ってさあ○○だよね〜」といったフレーズ。で、この「○○」の中には、だいたいはマイナスイメージの言葉が入りますよね。今回はこのフレーズについて色々な角度から考察してみたいと思います。
昔も今も、概ね年配の方が半ばうんざりした感じで若い人を揶揄したりするこの言葉、いつの時代にも繰り返し使われている感があります。その今は年配の方々も、恐らく若い頃にはその時の年配の人たちからこのフレーズを散々言われてきたことでしょう。で、色々言われて嫌だったはずなのに、自分が年を重ねると若者をターゲットにまた同じように使っているわけです。
歳を重ね、それなりに経験値も上がり、見聞も広がっているはずですから、自分より20も30も年下の人たちを見れば、いかにも劣っているように見えてしまうのはある意味当たり前です。自分自身が成長していることの何よりの証拠ともいえます。
が、今の自分たちが正当で常識的で、若い人たちが劣っていて問題だというような論調になるのはいかがなものでしょうか。
時代が進めば価値観も変わるでしょうし、多様化もするでしょう。自分たちの価値観が真っ当で正しいという所からアプローチをするから違和感が生じるのだと思います。
これは双方にいえることかと思います。若い世代の人も自分より20も30も年上の人たちを見て、「あの人の考え方は古い」とか「時代遅れ」という風に感じてしまうのは、やはり自分たちの価値観がスタンダードとしているからでしょう。
お互いの価値観や考え方を認め合い歩み寄ることによって、双方がこの溝を埋める努力をしないと、違和感だけが残ります。
さて、「新年度」が始まりました。そんな自分たちとは価値観が違うことも多い若い人たちが社会人としての第一歩を踏み出します。
「最近の若者は打たれ弱くなった」とか「コミュニケーション力がない」とか「頑張る力が不足している」などとよく言われていますが、本当にそうでしょうか? (また、そのように言っている方々は、自分たちが若い頃「打たれ強くてコミュニケーション力があって頑張れた」のでしょうか?)
確かに前述のような人も中にはいたりしますが、私自身が新入社員研修などを実際にやったりしながら色々と見ている限り、むしろ最近はそれなりに社会的な意識が高い人の方が多いような気がします。少なくとも私自身の「新社会人時代」に比べると、みなさんずっと大人ですし、仕事観というか実社会に対する考え方も本当にしっかりしている人が多くて感心することもよくあります。
もうひとつ確実にいえるのは、価値観や考え方が多様化しているということです。教育内容なども多様化していて、かつ「体験学習」のような職業意識を確実に芽生えさせるようなことが以前よりも活発に行なわれているからでしょうか。
まずは、何となくどこかで誰かが言っている“世間のウワサ”に過度に惑わされず、“自分と同じものさしや価値観”で捉えないようにしていきたいものですね。
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