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■ 「ソーシャルハラスメント(ソーハラ)」対策を考える |
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ソーハラという言葉自体は当コーナーでも半年ほど前に話題にしましたが、今回はもう少し掘り下げて、それによるリスクや対策について考えてみたいと思います。
改めて、ソーシャルハラスメント(ソーハラ)とは、職場内の人間関係を背景にソーシャルメディアの利用を通じて行われる嫌がらせ(ハラスメント)の総称です。
具体的には、上司が部下にフェイスブックの友達申請の承認やコメントを強要したり、プライベートな投稿に過度な干渉をしたり職場で話題にしてからかったりするようなことです。あるいは、休日や深夜にもメッセージ機能等で仕事の依頼や連絡をするというようなことも含まれます。
元々はプライベートで使用していたものを業務にも使用するという流れも多いため、職場内でのトラブルに繋がるケースがよく見られます。
例えば、部下の側からは、上司からの友達申請等は職場内の人間関係を考えるとなかなか断わりづらいですが、いざ承認すると、投稿内容を詮索されたり、他の交友関係などが知られることになります。ともすれば、そのままそれがセクハラやパワハラにも繋がりかねません。
また、最近は時節柄、テレワークを導入する企業等も増えているため、このような問題が起きやすい状況になっています。
時代背景的に、企業側もソーハラについて無関心ではいられない今日この頃です。ソーハラについての悩みを抱える社員がいるのに放置したりすれば、コンプライアンス違反を問われる可能性もありますし、人間関係の悪化だけにとどまらず、社員のストレスの増加やメンタルヘルス不全を誘発するでしょう。
そういった状況は、やがて職場全体の業務効率や生産性の低下にも繋がりますから、やはり企業としてきちんと対策を立てないと健全な企業活動が阻害されてしまいます。
さらに、大企業や知名度の高い企業等ですと、それが外部に知れ渡ることにより、企業自体の信用や社会的評価も下がってしまいかねません。
具体的な対策としては、社内規程でソーシャルメディアの利用方針や禁止事項を明確にしたり、研修を実施して全社員の意識づけを高めていくことが必要かと思います。
また、余裕があれば、専用の相談窓口を社内に設けたり、私用のソーシャルメディアに依存しなくて済むように業務専用の連絡ツール等を導入するなどしていきましょう。
職場の人間関係といってもその状況は色々ですので、利用そのものが完全にダメということではないのでしょうが、例えば、友達申請の際には相手の意向を事前に確認し強要しないとか、むやみに相手のプライバシーに立ち入ったり、職場の上下関係を持ち込んだりしないとか、まずは基本的な心得を大切にしたいものです。
また、自身が被害者にならないためには、ソーシャルメディアの利用についてあらかじめスタンスを明確にしておき、各投稿について内容により公開範囲を変えたり、プライバシー機能を上手く使ったりと、自分なりに自衛手段を講じていきましょう。
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