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どちらも「きょうそう」と読みますが、意味としてはだいぶ違う感じがしますよね。
実際、辞書を引いてみますと、『競争⇒勝敗や優劣を競い争うこと / 協奏⇒複数の構成要素が連携し合うこと』となっていますから、(当たり前ですが)そもそも意味が違うわけです。
会社を経営したり、そこで働いたりする時には、“競争”はもちろん大事な要素です。が、特に今の時代、個人的には“協奏”の方がより重要だと感じています。
もちろん互いが切磋琢磨した「いい競争」は、企業や個人の能力の発展に繋がりますし、より良いサービスの礎になることでしょう。
ですが、自分の会社だけが、あるいは自分だけが利益を独り占めしたり、他を蹴落とすようにトップの座に登りつめるというような競争はどうなのかな・・と違和感が先にきてしまいます。
社会全体がより豊かになり、個々の生活がより充実したものとなるために、社会の構成員がそれこそ連携し、共に協力し合って“協奏”していく方が重要なのではないかと思っています。
勝ち組・負け組などという言葉がかつて流行りましたね。
個人的にはものすごく違和感に満ちた言葉でした。人生というのは、そもそも勝ち負けを競うものではないですよね? それも、その勝ち負けの基準は「金銭」であったり、「地位」だったり、あるいは「有名になるかならないか」にあったりするわけです。
悪い方の競争をして、他社や他人と比べお金持ちになって要職についたり、有名になったりしたら勝ち組、その他は負け組(しかも、こちらの方が断然に大多数)で、人生の敗北者のような扱い。
だから何なんですかと言いたくなる訳です。それによって、本当に心は豊かになりましたか? 本当に誰からも尊敬されるような素晴らしい人間性を手に入れられましたか?
念のため繰り返しますが、決して競争がダメと言っているのではありません。
間違った方向性で競争し、社会全体の発展を阻害したり、個々人の人間性や心の豊かさを置き去りにするようなことがあっては、何の価値も生まれないと思っている訳です。
特にここ最近の社会情勢などを考えますと、もっと大きな視野で社会をとらえ、業種や立場の垣根を超えて「協奏社会」を作っていってもらえたらいいなと切に願っている今日この頃です。
※追記
以前3月に当コラムでご案内したマイナンバーカードの健康保険証としての利用についてですが、編集後、本格運用は令和3年10月に延期されるとの発表がありました。今後の動向にご注意くださるようお願いします。(現在はプレ運用期間として位置づけられ、ごく一部の医療機関等での試験的運用に留まっています。)
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