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働き方改革という言葉が盛んに使われている今日この頃ですが、まずは身近な所から始めてみましょうということで、今回は“声がけ改革”のお話をしたいと思います。
職業柄、会社の経営者さんなどから「社員の離職を減らしたり、やる気をアップさせるためのいい方法はないですか?」というような質問・相談をよく受けます。
もちろん色々な方法があるのですが、わりあいすぐに取り組めて費用も掛からないのが「日頃の声のかけ方を変えること」かと思います。
一般的に「日本人は他人を励ます声がけが下手」と言われています。何かに困ったり落ち込んだりしている人に向かって「おい、頑張れよ!」などと言うことが多いように感じますが、ただでさえどうしていいかわからずに悩んでいるのに「頑張れよ」とだけ言われても何の効果もないですよね。単なる根性論みたいなものだけでは物事は解決しないのです。
もちろん人それぞれ性格も色々なので、どういう声がけが最もよいかというのは一概に言えないのが難しい所でもありますが、ポイントは「できるだけポジティブで相手の心を揺さぶるようなことを端的にわかりやすく」伝えることでしょう。
例えば、自分の手掛けた仕事で失敗をして落ち込んでいる人がいたとします。
もうすでに相手はネガティブな感情になって不利な状況に置かれていますから、その気持ちをいったん受け入れて共有してあげましょう。その上で、そのネガティブ感情をポジィティブ変換して、次に同じような失敗が起きないような具体的方法を探りながら助言しましょう。
本当に一例ですが、「今回は失敗してしまったようで残念だったね。私もかつて同じような失敗をしたからその気持ちはよくわかるよ。でもこれは○○さんがこの案件に積極的に取り組んだ証拠だから、成長へのチャンスと捉えよう。どうもお客さんへの説明不足が原因のようだから、次は商品知識を万全にしてメリットや利点をアピールしながら売り込んでみよう!」というような感じ。
逆に「何でこんな失敗をしたんだ!使えない奴だなあ!」と罵倒したり、「いいか!次は絶対に失敗するんじゃないぞ!」とプレッシャーだけかけるのは決してよくないですし、長々とくどくどと説教じみた話ばかりをし続けるのも避けたいものです。全く逆の結果が待っていることは明白ですよね。(ただ、前述のように人の性格は色々なので、このように突っぱねるように接したり、説教をしたりする方が結果が出る人もいますから、何とも難しいです。)
総じて言えるのは、たったのひと言でもその内容やタイミング、あるいは伝え方などによって、その効果はだいぶ変わってくるということです。
みなさんも「このひと言で人生が変わった」とか、「あの時言われたことがずっと印象に残っていて今の自分がある」というような経験が少なからずあると思います。言葉の力というのは想像以上に大きいものなのだと思います。
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