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いよいよ「新年度」。晴れて社会人1年生になったり、新天地や新たな分野で再び仕事をするようになる人たちが多い時期です。今回と次回の2回にわたり、そんな新しい世界に足を踏み入れた方の「定着」について考えてみたいと思います。(数年前にも取り上げたテーマの、一部改編による再掲載です。)
◎最近の若者は本当に“ダメ”か?
最近の若者は打たれ弱くなった」とか「コミュニケーション力がない」とか「頑張る力が不足している」などとよく言われていますが、本当にそうでしょうか?
確かにそういう人も中にはいたりしますが、私自身が色々と見ている限りは昔も今もそんなに違いを感じません。むしろ最近は、学生時代に「職場体験」や「社会人による出前授業」などが以前よりも活発に行なわれている分、それなりに社会的な意識が高い人の方が多いような気がします。
そう、まずは“世間のウワサ”に過度に惑わされないことが肝要かと思います。
思えば、今管理職クラスである40〜50代の方々も、入りたての頃は、やれ「新人類だ」とか「バブル期の入社組は甘ったるい」とか「ゆとり世代は困る」とか散々言われてきたわけですしね。
◎信頼→育成→指導
ちょっとつまずいたり嫌なことがあるとすぐに辞めてしまう・・などと嘆く前にちょっと考えてみましょう。どうしてそうなるのかということを。
終身雇用制が当たり前だった頃は、少々のことがあっても頑張って耐えていけば“後で必ずやいいことがあって報われた”わけです。いわば成功体験に繋がったわけです。
今はどうでしょう。社会全体も先行きが不透明で、定年まで同じ職場に居られる保証など全くないといっていいくらいです。
ならば、すぐに見切りをつけて「より自分に合う企業や活躍場所」を求めていくのは、ごく自然な流れなのではないでしょうか。また、そういう活動を通じて色々な世界を知り、人間的にも成長していくというものだと思います。
最近の若者は・・と責任転嫁する前に「我が社はなぜ見切りをつけられたか?」という根本原因をきちんと分析して、そういうことがないような職場風土を再考する方が得策でしょう。
では、どうしたらちゃんと「定着」するのかですが、まずは上の太字で示したようなプロセスをきちんと踏むことが大事かと思います。
これは何も新入社員に限ったことではないのですが、“いきなり指導から入る”からその多くが上手くいかないのです。指導をしたいのなら、それを素直に受け入れることのできるような下地を作っていないといけませんし、それ以前に何よりもまず新入社員を“信頼”することから始めなければなりません。
社長や部長や課長や先輩社員などは、新入社員や自分より若い人に比べ社会経験も豊富です。当たり前のことですが、だからこそ"自分と同じものさしや価値観"で捉えてはいけないわけです。
次回は、その具体的な方法について、もう少し踏み込んで述べていきたいと思います。
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