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◆ 実際に身の回りに不幸があると、何かとバタバタしてしまい、このような給付制度の事までなかなか頭が回らないものです。今回は、万が一不幸があったときの給付制度をご紹介します。
１．健康保険の「埋葬料」
健康保険の被保険者やその扶養家族が亡くなった時に支給されます。
●支給額は・・・
・被保険者本人の死亡 → \50,000（定額）
・被扶養者の死亡 → ￥50,000（定額）
・身寄りがない場合 → 「実際に埋葬に要した費用」（ただし、上記の支給額の範囲内。被保険者本人の死亡時のみ）
※会社を退職するなどして被保険者の資格を失っていても、失ってから３ヶ月以内の死亡であれば同じように支給されます。自殺の場合でも支給されます。
また、被保険者本人が死亡した場合の受取人は、生計を一部でも維持していた人であれば、親族でなくても請求でき、死亡した人に身寄りがない場合は、実際に埋葬を行った人に対して支給されます。
【手続方法】
「被保険者・家族埋葬料（費）請求書」に会社等の証明をもらうか、死亡診断書や埋葬許可証のコピーを添付して、協会けんぽの窓口に提出します。
被扶養者ではない人が請求するときは、被保険者との関係を証明できる謄本なども添付し、身寄りがない場合の請求時には、実際に埋葬に要した費用の領収書が必要です。
２．労災保険の「葬祭料」
業務上の災害により亡くなった場合には、労災保険の方から遺族に対して「葬祭料」が支給されます。
●支給額は・・・
「￥315,000＋給付基礎日額（→第２回の解説参照）の30日分」です。その額が給付基礎日額の60日分に満たない場合は、「給付基礎日額の60日分」が支給額となります。
【手続方法】
「葬祭料請求書」に会社等の証明をもらい、死亡診断書・除籍謄本・住民票謄本を添付し、労働基準監督署に提出します。 なお、遺族補償年金（→次項参照）と同時、またはその請求後に提出するときは添付書類はいりません。
３．「遺族基礎年金」・「遺族厚生年金」（社会保険）と「遺族補償年金」（労災保険）
前項でご紹介した一時金の他に、年金の給付制度があります。国民年金から「遺族基礎年金」が、厚生年金からは「遺族厚生年金」が、そして業務上の事が原因で亡くなった場合には、労災保険から「遺族補償年金」が支給されます。
いずれも、加入年数やその時の家族の状況、収入などによって支給額が異なってきます。もし万が一の際は、最寄りの年金事務所か労働基準監督署、あるいは我々社会保険労務士にご相談下さい。
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