◎「労働契約法」が施行されました(3月〜)
新しくできた法律です。その名の通り労働に関する契約を定めた法律で、わずか19条と意外に短いです。
全体としては、「労働基準法に+α」といった趣で、口約束での雇用によるトラブルなんかを法律で明文化することで減らしていこうという主旨です。
「労働契約は、労働者と使用者が対等の立場でできる限り書面で結び、変更する時も実態に合わせ生活に配慮してするべき」etc.ある意味常識的なことが書かれています。
それから、「就業規則を変更することで労働条件も変更するのなら、労働契約の内容が変わってもOK」という部分があります。もちろん、労働者に不利益になる場合には合理的な理由が必要ですし、合意や周知も必要となりますので、使用者側の安易な考えによって好き勝手に労働条件を変えられるということではありません。
◎「パートタイム労働法」が改正になりました
簡単に概要を言いますと、これまで「〜に努めるものとする」とされていた部分の多くが「〜しなければならない」となりました。要するに「義務化」された部分が増え、違反の場合には罰金も科せられることになります。
ごくごく簡単に言いますと、「仕事内容や契約期間などが正社員並みのパートさんやアルバイトさん達は賃金や福利厚生などの待遇面で差別してはいけないですよ」という主旨になったのです。
ただ、この法律でいう"パートタイム労働者"とは「正社員の所定労働時間より短い人」のことを指すため、いわゆる「フルタイムパート」の方々は対象外となる所に個人的には少々問題点も感じます。
◎健康保険制度が変わります
医療機関窓口での一部負担金は、これまで3歳未満の乳幼児までが2割でしたが、この4月より少子化対策の観点から「義務教育就学前まで」の方が2割となりました。
また、「後期高齢者医療制度」というのが創設され、75歳以上の方および65〜74歳の方で一定の障害がある方はこの制度に加入することとなりました。この場合、現在加入している政府管掌健康保険の被保険者ではなくなりますので注意が必要です。さらに、その方に扶養されていた方々も被扶養者でなくなってしまうため、新たに国民健康保険等への加入が生じますので、ご注意下さい。
◎介護保険率・国民年金保険料が変わります
政府管掌健康保険の介護保険料率が1.13%に変更(引き下げ)となります。健康保険の医療部分の保
険料率は現在のままですので、健康保険全体としての保険料率は9.33%となります。
この変更は平成20年4月末納付分(→保険料としては平成20年3月分)からですので注意して下さい。
また、国民年金保険料は月額14,410円に若干値上げされます。
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